The sun rises again.

フィクション

生きなければならない

風が立った、生きなければならない。

なんで風が立ったぐらいで、生きなければならないなんて、壮大なことを思うのだろう。そう思っていた。

しかし、今日、あまり寝ていない寝ぼけた頭で、大学へと向かう自転車を漕ぎながら、曇天の空の下で、同じことを思った。ああ、夏だ。生きなければならない。

多分そういう、どうでもいい気づきなんだろうと思う。

生きなければならない。