The sun rises again.

フィクション

ライプニッツに倣いて

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「現象はぜんぜん架空的なものではなく,どこか事象的なところを持つ.ところがこの事象性によってくる根拠を求めると,現象の中にはない.けれども,その根拠はどこかに無くてはならない.それは単純な実態の中に存するということになる.」

それをよんで,ぴんときたね.こいつは野球がわかってるって.

高橋源一郎 優雅で感傷的な日本野球 ライプニッツに倣いて 92p

今日もうまく眠れず起きてしまった.無限に寝られる日もあるのになんでうまく寝られない日が来るのだろう.

しょうがないから本を読んでいた.優雅で感傷的な日本野球はよくわからない話が多いけれど,このライプニッツに倣いてだけはすごく好きだ.

「ボールを僕が曲げるんじゃない,勝手に曲がるんだ」とかセンター前ヒットについてのディテールの細かすぎる連想だったり,一見滑稽で,意味不明なことを言っているのだけれど,すこし納得できるところもあったりして,普段特に疑問もなく思っていることも,こうやって解釈することもできるんだなという発見があってとても面白い.

 

今日も1日,野球をわかるようになれるように.